四百四病の外

硬くて不吉な雰囲気のタイトルですが、「四百四病の外」とは「恋わずらい」の意味なのだそうです。

内容は職場で出会った浅尾モモと悪い噂の多い森野青のちょっと変わった恋物語です。
ほのぼのとしたかわいらしいラブコメです。

おっちょこちょいで人に舐められやすいために、背伸びして意地を張って必死で虚勢を張り、仕事を頑張るモモちゃんを見ると、なんだか泣けてきます。
それくらい女性が男性と肩を並べて仕事をするということは厳しいものなんだと実感できます。

そういう姿がいじらしくて森野先生もモモちゃんに一目ぼれしてしまったのでしょう。
モテ男なはずの森野先生がモモちゃんのツンデレっぷりに振り回され、ずっと必死でアタックしつづける姿がけなげです。

なんだかんだでモモちゃんが最終的に自分のものさしでいろんなことを判断できるようになり、肩の力が抜けて自然体になれたのは、やはり森野先生のおかげだろうと思います。

仕事も大事だけれど恋の力も偉大です。

修道士ファルコ

青池保子作「修道士ファルコ」は、スペインの騎士だった修道士ファルコが、ドイツのリリエンタール修道院に入り、そこでいろいろな個性的な修道士たちと一緒に数々の事件に巻き込まれていく話です。

修道士仲間の秀才マティアスや、元役人のオド、芸術家肌のアルヌルフ、近くの聖アンナ修道院の修道女フィリスなど、個性的で笑えるキャラクターがたくさん出てきて楽しいです。

青池保子の漫画はだいたいそうなのですが、「エロイカより愛をこめて」のエーベルバッハ少佐のように、本人が真面目にやっていればいるほど周囲が笑える状況になってきてしまう、というタイプの笑いが「修道士ファルコ」にもあって、修道院とか修道女、修道士といった真面目な存在が何だかお茶目で笑えるものに見えてきてしまいます。

もしかしたら、修道院とか修道士、修道女などキリスト教関係の方々には失礼な内容なのかもしれませんが、理屈抜きで面白いです。

4巻はミステリー仕立てになっていて、女装して修道女の群れに紛れ込んで身を隠す秘密のある少年などが出てきて楽しいです。

パトレイバー

あらすじ

物語は『レイバー』という多足歩行可能な大型作業機械が一般的となった近未来、それを利用する犯罪が増えた事に対抗して警察自身も『レイバー』を使用する部隊を発足させます。
その部隊、通称『パトレイバー』が活躍するお話です。

感想

単純なロボット物とも、そしていわゆるリアルロボット物、とも少し違った、
有り得たかもしれない巨大ロボットが社会と共存する世界を描いているのがとても面白いマンガだと思います。

まず、上で記しました様に、主人公は基本『警察』つまり警察官ですし、公務員です。
つまり、単純に『悪いロボットが出たから、出撃、戦闘開始』とは絶対に行きません。

そして、相手側が単に『悪の秘密結社』では無いところもまた面白いと思います。
また、敵側にも、更には味方である警察側にも色々と事情があり、決して一枚岩等では
無い事が伺える描写が随所に見られる所がとても面白いと思いました。

そして、そんな多くの柵の中、奮闘する若い主人公達の活躍が妙に頼もしく思えるマンガです。

高橋しんの新しい青春物語「雪にツバサ」

「最終兵器彼女]で有名な高橋しんが、ヤングマガジンで連載している漫画です。「雪にツバサ」全8巻と、新たに「雪にツバサ・春」という新シリーズが始まって、現在2巻まで発売中です。

口がきけないサックス吹きの先輩の雪と、人生なげてる超能力者の主人公ツバサとの、かなりアングラな危ない世界も交わりながらの青春物語。高橋しんだからというわけでもないでしょうが、「雪にツバサ」の方では相当キツイ性描写が次々と描かれ、物議を醸しました。ネットのレビューでも不快という声が多くありました。しかし、現在連載中の「春」にはそういう描写は無く、彼らを中心とした甘酸っぱい青春物語という感じで物語が進んでいます。

なぜ雪先輩は口がきけなくなってしまったのか。なぜ、イヤな記憶がすぐになくなるのか。ツバサはなぜ雪先輩のことになると、超能力が飛躍的にアップするのか。まだわからないことばかりです。

あまり、ありきたりな青春物語で終始するのもつまらないのですが、この作品がどこへ向かうのか見てみたいです。

同居人が男なんて聞いてナイッ!

この「同居人が男なんて聞いてナイッ!」という漫画、まず目を引くのが女の子の可愛らしさ!

ヒロインのチカちゃんの可愛らしくてエッチな表情に釘づけになります。

ヒロインのチカは、大学進学を機に上京してきた女の子。

一人暮らしをしているいとこの薫と同居する予定です。

小さい頃にたくさん遊んでくれた薫は、とても優しくて可愛くてチカにとってあこがれのおねえさん。

きっとキレイな女性になっているに違いない!とワクワクしながら薫の部屋を訪ねると、なんと中では美男美女がエッチなことをしようとしている真っ最中!

チカを浮気相手と思いこみ、怒って逃げる女性に慌てて「薫ちゃん!」と呼びかけるも、その声に反応したのはなんと男性の方。

そう、チカが憧れの女性と思っていた薫は、いつのまにやらとってもイケメンな男性になっていたのでした…。

チカとの再会を喜ぶ薫、薫の変貌が信じられないチカ。

まさしく、「同居人が男なんて聞いてナイッ!」

そんなチカに薫が言う。「どんな風に変わったか確かめてみる?」

そこからはもうお決まりの展開です。

男性を知らない純情なチカちゃんが、薫によってキスをされ脱がされ舐められて…と思ったら逃げ出したり捕まったり別の女性が乱入してきたり!?

どうしてもストーリーの展開が早くなってしまっている感はありますが、チカちゃんの可愛らしさと薫のイケメンっぷりが十分に堪能できる作品です。

幸せになってみませんか?

腰乃さんのコミックはこれが初買いでした。衝動買いしたら、予想以上に良かった。

オカマ言葉で家事が得意で良いお嫁さんになりそうな体のデカイ攻め(笑)と、堅物で亭主関白っぽくて物事を真剣に受け止めすぎる責任感の強い古き良きお父さん的な受け。攻めが軽すぎるっつーか、人の気持ちの乗せ上手っていうか、さすが営業さん。事務系の受けは疑う事を知らず素直に言葉通りに受け止めてしまってまんまと流されてしまうのが面白い。

短編集なので3カップル?かな?いたけど、

どれも『お決まりの手順を踏まないで一足飛びに何か始まる』的なびっくりどっきりな展開なので新鮮。恋愛の手順とか、セックスの手順とか、無視しまくりっていうか(笑)だからこそ、片方は『なんでそうなるんだ!』って怒るからドラマになるんですなあ…勉強になります。

最近他の重くて辛いBLばっか読んでたせいか、軽くて笑えてエロくてカワイイこのマンガがかなりツボった。

腰乃さん他の作品も読みたい!だってこれ何度も繰り返し読んでるけど何度読んでも面白い!

コメディタッチではありますが内容が深かったり、性的描写がリアルだったりします。ちなみに表題作がすきです。前作隣の、にもリンクしてますので二冊読むと尚面白いです。

ありえない二人

作者は山田ユギさんです。昔から読んでるけど、ユギさんのマンガやイラストはほんとに大好きです。

シリーズものと読み切りがいくつか収録されてます。

タイトルの「ありえない二人」は昔堅気な鞄職人×Webデザイナーのお話です。ひょんなことで出会った二人が鞄をめぐって、紆余曲折ありながら惹かれ合います。

しかしここで終わらず、最後には二人の意外な関係があきらかになり、それによってまた共感や嫉妬やいろんな感情が絡み合って…最後まで飽きません。ぐっときます。

個人的には「ああ爆弾」がお気に入りです。以前、雑誌で何作か読んでいて気に入っていたのですが、タイトルを忘れてしまっていて「また読みたいな~」と思っていたのでした。まさか偶然手に取った1冊に収録されているとは!読めてうれしかったです。毛深い水泳インストラクター×クールなバーのマスターのお話で、年下攻めです。

攻めが妄想好きで明るいのでコメディぽくて楽しいです。受けは普段クールなんだけどかわいいところもあって、セクシーで男性客をも魅了してます。受けがすごい好き!

「檻」はシリアスですこし重いですが、最後は救いがちゃんとあって、読み応えあります。

いろんなタイプのお話が入っていて、ぐっときたり、胸キュンあり、笑いありできっとお気に入りのお話があると思います。おすすめの1冊です。

かわいい悪魔

真面目でお堅いクラス委員をしている主人公秋吉透が世にも稀な美少年成瀬楓太に告白される。
男らしさのない「きれい」「かわいい」などと評される楓太からの告白なんて迷惑な主人公は断ると可愛いおどおどした様から突然豹変し超俺様になり襲われ…と始まります。

絵が耽美系なので苦手かもと思いましたがキャラクター、ストーリーともとても面白いので段々絵柄は気にならなくなり寧ろ好きなった。
男子の囲む会さえあるチワワで天使の美少年が腹黒俺様な楓太は後に成長期に入りまた変身するので攻ショタ好きな人には物足りなくなるのか、攻ショタはちょっとと思っていた人にも受け入れやすくなるのか。

この作品の一番の魅力は楓太だと思います。

甘やかしはしないけれど知らず知らずの内に主人公を守っていてきゅんきゅんします。
初めの頃の主人公は良いのですが段々性格がおかしくなっていくので人によってはイライラしたりするかも。

楓太の幼馴染や兄弟も個性的で魅力的なのでその辺も楽しめると思います。

「いちえふ」を読んだこと

「いちえふ」は、40代の売れない漫画家である作者が、2012年6月から半年間、福島第一原子力発電所で作業員として働いた体験談を漫画にしたものです。

実際の体験談なので、声高な主張などは全くありませんが、淡々と描かれる作業員の日常がとてもリアルで、迫力があります。

ハローワークで福島第一原子力発電所での仕事を希望したら「本気なのか?」と驚かれたという話や、入った会社が6次か7次受けで、途中でピンハネがされるため作業員に実際に渡るお金がわずかになってしまうという話、現場での暑さや放射能との戦いについてなど、現場に実際に行った人でないと描けないものだと思いました。

それでも現場には普通の人たちの日常があり、笑い声も聞こえるなど、どこかユーモアさえあって、却って現実の厳しさが伝わってきて、これはすごい漫画だと思ったのでした。